sanatio-staff blog

sanatio-staffによるプライベートblogです。 毎週金曜日更新です(不定期更新もあり)。

日射病はどこへ行った?

健康について、昔の知識と今の知識で大きく変わってきたものがいくつかあります。

最近すっかり言葉が定着した感のある「熱中症」。

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子供の頃、遊びに行くときに夏になると
母親から「ちゃんと防止をかぶって行かないと日射病になるよ!」とよく言われたものです。

それでよく解らないまま、とにかく日に当たり過ぎると体に悪いんだな・・・
と何となく思っていたくらいでした。

実際それで倒れた友人など見たことが有りませんでしたが、
その「日射病」という言葉が最近ではすっかり聞かれなくなりました。

産業医を担当する企業では、5~6月の講義目録に必ず「熱中症」を入れるようにしていますが、
その際に昔「日射病」と呼んでいたものは、熱中症の一つの症状として
直射日光に当たって発症する重症度などは考慮しない昔の言い方で、
今は客観的な重症度を判定し適切な治療を行えるように
熱中症Ⅰ~Ⅲ度、熱失神、熱けいれん、熱射病と分類していることを説明するようにしています。


もう一つ夏について思い出があるのは、
中学に入って部活の際、「疲れるから水を飲むな」と先輩からのお達しがあり、
皆喉がカラカラになりながらひたすら終わるまで我慢し、終わったとたん蛇口に飛びついたものです。

幸いそれでも体を壊した友人はいませんでしたが、今考えると非常に危険なことです。

もし倒れたら、今なら訴訟になるかもしれません。

なんで疲れるのかさっぱり分からず、説明してくれる人もいませんでしたが、
今になって考えると、精神論的なことの他に、水中毒の危険性のことを言ってたんだろうと思います。

暑いところで長時間運動して汗をかいたら、水を意識して摂ろうとします。

汗で塩分を失った時に多量の水だけを摂取すると血中のNa濃度を低下させ、脳や心臓や筋肉が正常に機能しなくなり、
塩分低下による電解質のアンバランスは、横紋筋融解や脳浮腫、発作、昏睡、更には死も起こり得ます。

しかし汗をかいて気分不良を訴えれば、誰でも恐らく脱水の実を心配して
近くの水道から水を汲んできて飲ませるのではないでしょうか。

夏に激しい運動を行うことは、特に最近の気温の上昇の中ではかなり危険なことで、
脱水も水中毒もいつでも起こりかねない状況であることを、指導者は充分理解しておかなければなりません。

体調、血圧、尿量、体重、飲水量の把握、その場での血液検査などを行って、
こまめな水分及び塩分摂取をさせることが出来ない限り、夏の安全な運動指導は不可能かと考えます。

スポーツドリンクも口当たりの良さを考えて塩分が少なく、糖分が多いため、
本当の熱中症の治療にはあまり役には立ちません。

自分で少し塩を追加しておくのが良いかと思います。

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いろいろな知識が簡単に得られる時代になって来ました。

情報が多すぎるようにも思いますが、自分にとって何が大事かよく考え、
安全で快適な生活を楽しめることを願っています。



【writer:Doctor - Y 】
【検索タグ:日射病、熱中症】

テーマ:気になったモノ - ジャンル:ブログ

  1. 2017/06/23(金) 09:00:00|
  2. Doctor - Y
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